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採用事例

アスリート採用/有限会社タミヤホーム・代表インタビュー

アスリート人材の可能性に触れ、彼らの成長を楽しむ日々



不動産会社で研鑽し、
両親の思いに触れて事業承継を――

―まずは「タミヤホームがどんな会社か?」を教えて頂けますか?
 
タミヤホームは大工でもあった私の父が、1994年に立ち上げた会社です。
埼玉・所沢にあった小さな建設会社で、
多くの職人を抱えて様々な工事を受注してきました。
父から事業承継を受けたのが2019年の時。
翌年には代表取締役に就任したのですが、まさにコロナ禍を迎えたところ。
逆風を受けてのスタートでした。

―田宮代表は、ずっとタミヤホームで働いていたわけではないんですね。
 
学生時代はラグビーに打ち込んでいましたが、社会人になるタイミングで
「厳しい世界でビジネススキルを磨きたい」と某大手不動産会社に就職。
いわゆる“ハードワーク”に身を置くことにしました。
厳しい環境ながらも、文字通り一から経験を積ませて頂き、順調にキャリアアップ。
職位も上がり、社内表彰も受けることができたのですが、
「もっと成長できる環境へ…」と、
当時10名ほどだった不動産ベンチャーへ転職。
そこではプレイヤーだけではなく、経営や採用に携わる機会ももらい、
グループ本体の取締役へ就任するまでに至ったんです。

―すごいステップアップですね。そこからタミヤホームへ移ったのは?
 
きっかけは両親からの
「タミヤホームを畳むべきか悩んでいる」という相談を受けたこと。
両親ともそれまで“絶対に子供に会社を継がせる”という志向はなく、
むしろ自由に働かせてもらっていたのですが、そんな悩みに触れ、
「それなら俺が、会社を引き継ぐよ」と決意したんです。

―そうだったんですね。引き継いだ当時、タミヤホームはどう見えていましたか?
 
昔から「職人たちの会社である」という認識はあったのですが、
いざ経営を行ってみると、様々な課題が浮かび上がってきました。
まず考えたのは「会社の特徴や強みをどう打ち出すか?」という部分。
これまでは“職人気質”で頼まれたことは何でもやる、というスタンスでしたが、
職人の個性や能力も鑑みて「解体工事を軸に据えよう」と選択と集中を図りました。
空き家問題が話題に上がる機会も増え、ニーズがあると感じたことも大きかったです。
そしてもう一つ課題を感じていたのが、「人材不足」だったんです。
 

アスリートを採用したのは、まったくの偶然でした。


―では、人材課題の解消を図る過程でアスリート採用に辿り着いたんですね。
 
いえ。アスリートを採用したい、と最初から考えていたわけではありません。
ある日 とある知り合いから、
「ずっとサッカーに打ち込み、
社会人になっても引越屋で働きながらサッカーを続けてきた。
でも引退に至り、“サッカーと同じ熱量で取り組めるもの”を探している」
と相談を受けたんです。
それならうちで働いたら、と営業職採用したのがきっかけです。
とにかく彼が凄かったんです。
「元・アスリートって、こんなに素晴らしい人材なんだ」
驚きましたし、感動すら覚えましたね。

―具体的にどのあたりが、「素晴らしい」と感じたんですか?
 
端的に言えば、仕事に対して「誠実」なんです。
もっと成果を残したい、もっと収入を得たい、そしてお客様にも会社にも認められたい、という思いに真っすぐであるというか――。
解体工事って、身も蓋もない言い方ですが、
他社と際立って差別化できる商材ではないんです。
だからこそ営業活動においては、
「営業個人が、お客様にどれだけ認めてもらえるか?」が大事になる。
その点彼はパーフェクトでしたね。
もちろん未経験スタートですし、最初から上手くはいきません。
ビジネススキルという視点で見れば“新卒と変わらない”状況でしたが、
伸びしろは感じていましたね。

―「誠実さ」にアスリートの本質を見出したんですね。
 
そうです。もちろん全てのアスリートが同じとは言いませんし、
頑張ってきた競技の種類にもよるかと思いますが、
総合的に見れば「誠実さ」は見出せると思います。
以前勤めていた会社で採用に関わっていたので、
他の人材との違いを見出せたのかも知れません。
また会社として当時、少数体制で
“経験のない彼にも、頼らざるを得ない”環境もプラスに働いた気がします。
何とか成長して欲しい、と粘り強く育てましたし、
お互いにとって最良のタイミングだったんでしょう。

―その後、アスリートの採用を加速させることになると。
 
はい。
『マイナビアスリートキャリア』にもご協力頂き、
元・アスリートとの縁を増やしました。
そうすると“彼だけが特別ではなかった”ことに気づくんですね。
総じて皆、誠実に仕事に向き合ってくださる。
そしてアスリート経験者が増えることと比例して、
会社も急スピードで成長を果たしていくことになるんです。



「アスリートだった」ことは、
必ず武器になります。


―アスリートを採用して以降、どんな成長曲線を描いたのですか?
 
会社経営に取り組みはじめた2020年当時、
売上3億円という目標を達成するか、しないかという状況だったんです。
それが2023年の売上は約23億円に到達。
今後、株式会社への移行も予定していますし、
増資を行い、特定建設業者の許可を受けて、
より規模の大きな工事の受注を目指す方針です。
ほんの数年の出来事なんですけどね。社員たちには感謝しかありません。

―圧倒的な成長スピードですね。やはり“人材”の力が大きかったのでしょうか?
 
そうだと思います。
これは少しプライベートな話なのですが、
1人目の元・アスリートを採用した当時、私自身は寝る間を惜しんで働く毎日。
しかも子供が生まれるタイミングで、目まぐるしい状況だったんです。
そんな時に、「差し入れ置いておきますね~」と彼が来てくれたことがありました。
お願いなど、一切していないんですよ。
「こんな気遣いまで、できるんだ」と感動したのと同時に、
彼らが収入面でもやりがいの面でも満足できる会社でなければ、
と決意を新たにしましたね。

―仕事に対しても、人に対しても「誠実」であるんですね。
 
彼だけではないんですよ。皆に共通している部分です。
他にも個性的なメンバーがいて、元女子サッカー選手の方などは、
誰も何も指示しなかったのに
“知り合いゼロのサッカーコミュニティに一人で入り、
自己紹介を繰り返して受注につなげる”
ことをしたり、
サッカーだけではなく、元・プロ野球選手、柔道選手、
長距離陸上選手なども個性を活かし、
自発的にアクションを起こしています。
仕事ですから厳しい局面だってたくさんあるのですが、
誠実さに加えて、前向きさもあるのだと思います。

―他に、元・アスリートであることのアドバンテージは感じますか?
 
シンプルに言って“経歴が名刺”になりますよね。
逆の立場でみても、覚えてもらいやすいと思うんです。
一人ひとり掘り下げてみれば、挫折もあったでしょうし、
良いことばかりではなかったでしょうが、
使える武器は使わない手はないと思います。
また、目標設定をキチンと行い、達成に向けて全力疾走できる方が多いと感じます。
ある程度のステージまで進んだアスリートならば、トレーニングや競技に望むうえで
“自然にやっていたこと”なんでしょうね。


「原石」を磨く楽しさを見出し、
アスリート採用を!


―では、アスリート採用を考えている企業の方々にアドバイスがあれば。
 
採用の過程で「この人の未来が楽しみだ」と思えたなら、積極的に採用するべきです。
皆、磨けば光る“原石”だと思います。
ただ一方で、「成長を粘り強く見守る」姿勢は欠かせません。
オフィスワークとスポーツ競技は全然違うモノですし、はじめからできなくて当然です。
ただ、「器用な方は少ないけれど、すぐに投げ出す方も少ない」ことは
経験値としてお伝えできます。
会社側には、成長を待つ余裕が求められるでしょう。

―タミヤホームとして、今後の目標はあるのでしょうか?
 
成長を目指すことは大前提として、アスリート採用で言えば、
「デュアルキャリア人材の採用」にもトライし始めています。
ハンドボール選手を採用し、残念ながら今は大きな怪我をしているのですが、
少し前には彼の試合を社員たちが自主的に観に行き、応援することもありました。
アスリートが会社にいることで、
アスリートではなかった社員=特に職人に多いのですが、
彼らにも刺激を与え、仕事へのモチベーションを高めるきっかけになってくれたら嬉しいですね。
もちろん仕事と競技の両立は会社としても試行錯誤。
彼らの活動がエゴだと思われないよう、工夫と配慮を行う必要性は感じています。

―ということは、今後もアスリート採用は続けていくんですね。
 
辞める理由は一切ないですし、
これからも『マイナビアスリートキャリア』にお世話になれたらと考えています(笑)
当社は現在、40名ほどの規模にまで拡大を果たせましたが、そのうち約半数がアスリート採用による入社です。
これだけ揃う会社は珍しいと思いますし、これから入る元/現役アスリートにとっても、
“居心地の良さ”を感じてもらえるのではないでしょうか。


 
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今後さらなる事業拡大が期待できるタミヤホーム。
そんな成長企業の原動力が「アスリートがキャリアを通じて身につけたチカラや人間性」であることを強く感じさせるインタビューになりました。

有限会社タミヤホーム
https://www.tamiya-home-kaitai.com/

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